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交通事故で夫が亡くなった

●相談前

私の夫は仕事中の交通事故で死亡しました。労災保険の遺族補償年金と自動車保険から支払われる損害賠償金はどの様に調整されるのでしょうか?

 

●弁護士からのコメント

同一の給付が重複しないように調整されるが、労災保険から先行して遺族補償年金が支給された場合、事故発生後7年以内に支給された遺族補償年金の金額が相手方に請求することが可能な損害賠償額より低いときは、3年以内に支給された年金額に限り相手方に求償します。3年以降は求償されません。

 

年金額1,800,000円×3年=5,400,000円
相手方への損害賠償可能額(死亡労働者の給付基礎日数×365日-本人の生活費)×新ホフマン係数×受給権者の相続割合=損害賠償額(19,000,000円とする)
上記の算式から5,400,000円の遺族補償年金の全額が相手方に請求される。

 

逆に相手方の保険会社から19,000,000円の支払いが先行した場合は、遺族補償年金は7年間支給が停止される。

 

労災保険に限らず、国民年金、厚生年金でも自動車保険に先行して年金支給を決定することはほとんどありません。その事由として、受給者に過失がある場合の控除の算定が煩雑であることが挙げられる。

 

●遺族補償年金と社会保険との調整

同じ事由により、遺族補償年金と厚生年金保険の遺族厚生年金等が併給される場合には、遺族補償年金の額に年金の種類別に定められた一定率をかけた額が支給額となります。
※一定率をかけて調整した額が、調整前の遺族補償年金額から併給される年金の額を減じた残りの額が支給されることになっています。
・遺族厚生年金、寡婦年金、遺族基礎年金

 

私の夫は、厚生年金を受給しながら月8日間タクシー会社で働いていましたが、勤務中の交通事故で死亡しました。

・業務上の災害ですが労災保険に請求できる給付には何がありますか?

業務上の交通事故で死亡した場合、遺族が請求できる補償給付は、遺族補償年金(前払い一時金)、遺族補償一時金(年金の受給資格者がいないとき)、葬祭料。

・労災保険と厚生年金の双方に遺族年金を請求できますか?請求できる場合、労災保険と厚生年金は満額支給を受けられますか?

労災保険と厚生年金の双方に遺族年金を請求できますが、労災保険の遺族年金は16%減額されます。

 

●労災保険について

まず、遺族給付・葬祭給付が貰えます。
これを受取る受給資格者は、その労働者の死亡当時その収入によって生活を維持していた配偶者・子供・孫・祖父母・兄弟姉妹にあたります。 ただ妻以外の遺族については、労働者の死亡時に一定の高齢や年少であるか、あるいは一定の障害の状態であることが必要です。
受給資格者となる順番は厚労省のHPなどで確認できます。

 

遺族補償年金は、上記の受給資格者の数(遺族数)に応じて、
遺族(補償)年金
遺族特別年金
遺族特別支給金(一時金)
の三種類が支給されます。
例えば、遺族数が妻一人の場合は、遺族(補償)年金として、給付基礎日額の153日分 (ただし、その遺族が55歳以上の妻または一定の障害状態にある場合は175日分)・遺族特別年金として、算定基礎日額の153日分 (ただし、その遺族が55歳以上の妻または一定の障害状態にある場合は175日分)・遺族特別支給金(一時金)として300万です。
給付基礎日額は、仕事中や通勤中により死亡の原因となった事故が発生した日、またはうつ病など医師の診断によって疾病の発生が確定した日の直近3ヶ月間に支払われた給料の総額を暦日数で割った1日あたりの賃金額です。算定基礎日額は、仕事中や通勤中により死亡の原因となった事故が発生した日、またはうつ病など医師の診断によって疾病の発生が確定した日以前1年間に会社から受取ったボーナス(特別給与)などの総額を算定基礎日額として365で割った金額です。
しかし、子供が18歳以上になるなど受給資格者が減ると、当然減額されて更に少ない補償となってしまいます。

 

葬祭給付については、遺族が葬祭を行った場合は遺族に支給されますし、会社として社葬した場合においては、会社に対して支給されることになります。葬祭費用の額は、315,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額です。

 

遺族補償年金を受給することとなった遺族は、1回に限り年金の前払いを受けることもできます(前払一時金)。希望する額を選択することができます。ただし、労災事故で死亡した日の翌日から2年以内に所轄の労働基準監督署に書類を提出して下さい。

 

●任意労災について

ほとんどの会社は、労災上乗せ保険や任意労災といい、労災事故での死亡、後遺障害やケガを補償しているものを加入しています。労災で死亡事故となると、労災保険からの給付は、書類の提出や調査などの時間があるため、すぐには支払われません。しかし、この制度があることによって、労災保険より先に保険から支払いを受けることができる可能性もありますし、また、労災事故が発生した場合は、任意労災保険と政府の労災保険のどちらも請求することができます。
また近年、過労やうつ病による脳・心疾患や精神障害などを原因とし、従業員が死亡したり、後遺障害が生じた場合も補償します。
定額補償として死亡保険金・後遺障害保険金があります。
日額補償として入院補償保険金・通院補償保険金・休業補償保険金があります。政府の労災保険の休業補償は、休業した初日の4日目から休業給付と休業特別支給金で給料の80%しか支払われません。
また事業主・役員の方は労災保険の適用外なので、このような日額補償でカバーします。
治療費においては、業務中・通勤途上中以外の日常生活の事故も補償する特約もあります。

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